開放感

 というわけで、ようやく肩の荷が降りて、しばしの開放感を満喫中。今回は苦労したもんなホント。今の自分の気分を託せる言葉は、コレしかないという感じ。

「これからは借金を全部返したよーな さわやかな気持ちで働けるのねっ!!」
(第35巻「ファイヤー・スターター」編)

 「アシュタロス編って、途中から収集つかなくなるんだもんっ……!!」から続く、この一連のセリフは、その当時「ルシオラ+横島」カップル支持(しすぎた)ファンを激怒させた。
 「アシュタロス編」を快く思わない人にとっては、格好のツッコミどころで、これを取り上げて椎名氏バッシングをしていた人の多かったこと。連載当時は、大いに物議を醸したものだ。
 けれども、今ならわかる。このセリフの真価が。こんなシュートでセメントでガチンコなセリフ、椎名氏以外の誰が言えるだろうか? 「アシュタロス編」にはいろいろと問題もあったけど、自分はこのセリフによって「アシュタロス編」を受け入れる気分になった。
 「ルシオラ+横島」純愛路線に入れ込んでいたある種の人にとっては、絶対に許せないセリフであることも承知で言おう。
 このセリフがあって良かった。これがなければ「アシュタロス編」のダメージを払拭するのは難しかった。傷ついた人がいる分、その影では救われた人もいたのだ。
 きっと“心に届くセリフ”は、得てしてそのような二面性を持つものなのだ。